トンボと身近な自然

自然が大好きな天文少年が,時を隔てトンボ中年に変身

ノタヌキモとヒメタヌキモ

先日紹介したノタヌキモですが,産地はかなり限定されるようです。

日本歯科大学紀要第29号に小宮定志,柴田千晶「総説,ノタヌキモとコタヌキモ」と題した報文(写真1)があり,全国の分布図が載っていました。(写真2)文章の中に岡山県の産地が記載されていて(写真3)県南は数カ所ありますが,県北は美作あたりの記録しかないようでした。しかし,その後かなりの市町村で見つかっているようです。岡山県では,準絶滅危惧種です。

※調べてみると,日本食虫植物研究会というのがあって小宮定志氏は会長,柴田千晶氏は食虫植物の本を出されている方のようです。小宮会長は,2年ほど前になくなられていました。この報文は2000年ですから22年ほど前ですね。

ということは,私が採集した池は近いものの違う池のようで,県北では2番目の産地になるのかな?できれば,県北の水草も調べてみたいものですね。そういえば,採集したノタヌキモを倉敷市立自然史博物館の狩山俊悟氏にお渡しした時に「水草は県南しかまとまった調査はしていないんです」というようなことを言われてました。納得です。

そして,もっと珍しいのはコタヌキモの方で,その報文によると,岡山県では鯉ヶ窪湿原ともう一カ所あるが,鯉ヶ窪は別の種であると書かれている。(写真4)これはどういうことか?謎は深まるばかりです。※2009年版では,コタヌキモとされていたが,その後,鯉ヶ窪湿原に生育するものはヤチコタヌキモとされた。コタヌキモの記録は新見市域に数カ所あるが,ヤチコタヌキモとの関係を踏まえ,精査が必要である。(2019岡山県RDB)そして,コタヌキモの画像見たとき「見たことあるぞ!」と思いました。鯉ヶ窪ではないところのような気がします。どこだったかなあ?思い出せ!!あ~~くっきり画像は現れるのに思い出せない~~!(T^T) うん,芳井町モートンイトトンボのいたあの湿地か??いや,違うなあ。どこだーーーー!!

写真2

写真3

写真4