トンボと身近な自然

自然が大好きな天文少年が,時を隔てトンボ中年に変身

ヤゴ救出作戦

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 今日,倉敷市の水島中央公園プールで,「ヤゴ救出作戦」がありました。私が講師を依頼されたので,朝から行ってきました。参加者は,ほとんどが幼稚園児から小学校低学年の子ども達で,保護者の方が半分ぐらいで230人ほどでした。幼児用プール2つでヤゴを掬ってもらいました。

 子ども達は,とても楽しそうにヤゴを掬っていましたが,大人の方にも真剣に探っている人がたくさんいました。質問もたくさん受けましたが,やはり飼育についての質問がほとんどでした。今日は,羽化しそうなヤゴだけを持って帰ってもらうようにしましたが,中には,どうしてもヤゴを全部(数百匹)持って帰られたお子さんもいたようです。子ども達には楽しい貴重な自然体験になったことでしょう。

 ヤゴの様子を見ていて,気になることがいくつかありました。まず,プールによってヤゴの数が全然違うことです。中にある堆積物の違いなのか,深さの問題なのかわかりません。あるいは,産卵数が違うか生き残っているヤゴの数が違うのかもしれません。もう一つ,50mプールの薄暗い隅には,シオカラトンボのヤゴだけがたくさんいました。これもなぜでしょうか。50mプールにシオカラトンボのヤゴが多いのか,この隅にヤゴが何らかの理由で集まっているのか。環境が単純なだけに,これらのヤゴの生態を調べるにはプールは都合がいいように感じました。

 ほとんどのヤゴは,コノシメトンボでしたが,タイリクアカネもいるようでした。他には,シオカラトンボとギンヤンマのヤゴだけでした。ショウジョウトンボの雄が朝方いたので,ショウジョウトンボのヤゴも少しはいたかもしれません。数日前からプールの縁で羽化が始まっており,羽化殻もたくさんついていました。